定専坊本堂 令和大修復事業

「定専坊本堂 令和大修復事業」vol.1 ~修復事業を実施します~

聞信徒の皆様には、日頃より麗しくお念仏ご相続のことと、お喜び申し上げます。また定専坊護持のため、何かとご苦労頂いておりますこと、この場を借りて改めてお礼申し上げます。
さて当山は蓮如上人ご勧化の旧跡として、また石山本願寺の梵鐘を伝承する名刹として、古くより地域の皆様に護持されて参りました。明治年間には淀川改修に当たって当地に移転し、その後も前々住職を中心として伝承されてきましたが、ご承知のように、楠住職のご往生と共に、しばらくの間無住の寺院として、存続を余儀なくされてきました。
昭和四十一年、前住職 山本佛骨がご縁によって当山に入寺させて頂きましたが、その折りには当時の復興委員の方々を中心として、大きな改修が行われました。五十五年前のことになります。
お気づきの方も多いと存じますが、瓦はそれ以前のものを、そのまま用いて吹き替えのみ行われ、今日まで維持されてきました。またいま屋根にも大きなうねりが生じつつあります。業者によると、梁などに修復補完の必要な箇所もあり、地震対策なども勘案すると、現在の工法で土を使わない方法での吹き替え、壁の強化などが提案されました。

令和2年より門徒役員の方々を中心に協議を重ね、門徒総会でお諮りするなどして、今秋よりこの大事業を実施することと致しました。
この間、会議の度に頭を悩ませてくださった役員の皆様、高齢化に加えコロナ禍の大変なかご理解をいただきました門信徒の皆様に改めて御礼を申し上げます。有難うございます。

 

江戸時代の形を今に伝える本堂

(江戸時代の形を今に伝える本堂)

 

文化七年(1810年)記載の瓦

文化七年(1810年)記載の瓦

五十年に一度の大事業になります。工事期間中はご迷惑をおかけしますが、なにとぞご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

定専坊 住職
山本攝叡